幻水5のその後話です。
1周目で108人揃えられず、まだ2周目を始めていないのでこれしか知らないのですが。
このエンディングで妄想しまくってます。
やばい、そそられるよ(笑)。
というわけで、108人揃えられなかったエンディングでの続き話。
何気なく書いていたら長くなりそうだったのでこちらで。
あ、あとこっちに書くものは没になる可能性も大なので完結しなくても怒らないでください。そんな方だけどうぞ。
王子=セイリーク、4主=カイト
1周目で108人揃えられず、まだ2周目を始めていないのでこれしか知らないのですが。
このエンディングで妄想しまくってます。
やばい、そそられるよ(笑)。
というわけで、108人揃えられなかったエンディングでの続き話。
何気なく書いていたら長くなりそうだったのでこちらで。
あ、あとこっちに書くものは没になる可能性も大なので完結しなくても怒らないでください。そんな方だけどうぞ。
王子=セイリーク、4主=カイト
顔を上げれば、遥かにたゆたう水面は時折銀色にきらめき、まるで蒼色の布を広げたかのようなその様は違う時間が流れているかのようで。
顔を下げれば、船の舳先に割られた海がまるで抗うように白い飛沫を上げ甲板にまで細かい水滴を飛ばす。
牛乳を泡立てたかのような真っ白な足元と、その向こうに広がる青色とを交互に眺めていたセイリークは、結局細かい波飛沫を浴びながら遠くを見るのが一番気持ちがいいという結論に落ち着いた。
「船にもだいぶ慣れたみたいだな」
かけられた声に振り向くと、視線の先には一人の男性が立っていた。
がっしりとした体格だが、旅用のマントを羽織ってもそれほどごつい印象は受けない。引き締まった筋肉に健康的に日に焼けた肌。日に焼けやすい体質なのだろう、旅を始めた当初は白かった顔の左半分ももう同じくらいの小麦色になっていた。
セイリークは軽い笑みを浮かべて肩をすくめると、視線を海へと戻す。
ゲオルグはその横に立ち、同じように視線を遠くへやった。
穏やかに晴れた空、気持ちよく香る潮風、そして目の前を遮るものなく広がる大海原――――
二人でファレナを発ってから、1週間目のことだった。
「船室には戻らないのか?」
「ここの方がいい」
「そうだな…今日は甲板にいる人間の方が多いしな」
ゲオルグの言葉にセイリークは初めて甲板を見渡した。
今乗っているのは、彼にとって乗り慣れたエルメラーク号ではない。
エストライズに向かうのを躊躇ったセイリークを見て、ゲオルグはとある小さな港町へ連れていってくれた。
先の戦いの折にはゴドウィンにもバロウズにも、アルシラード軍にも目を留められなかった小さな町。だが、ここからもニルバ島へ出る船があると言い、……実際、今二人はその町からニルバ島へ向けての航海中にある。
エストライズから出る船のように、商売や裕福な旅行者を乗せた船ではなく、もっとこじんまりとした航行船。船足が速くないだけに安く、乗っている人も素朴な格好をした人が多い。
今も甲板で気持ちよさそうに伸びをしている人達が目に付いたが、彼らもみないたって気軽な旅装姿だった。
若者が多いせいか活気に溢れ、友人達と笑いさざめいている。
彼らを見たセイリークの瞳がふと翳り、避けるように視線を横へとずらした。
そこに―――、一人の青年がいた。
彼は右肘を手すりに乗せ、そこに軽く体重をかけていた。上半身を軽くひねって船が進む方向を見つめている。潮風が柔らかそうな髪を持ち上げるたび、心地よさそうに目を細めていた。リラックスしていることは一目で見て取れる。
別段変わったところはなさそうなのに、なぜかその様に心惹かれた。
なぜだろうと少し考えて、一つのことに思い当たる。
「……彼がどうかしたか?」
セイリークの視線を追ったゲオルグの問いかけにも彼から目を離さなかったが、やがてふっと息を吐くと傍らを見上げて薄く微笑んだ。
「静かだな、と思って」
「――ああ」
セイリークの言っている意味が分かったのだろう、静かな声が返ってきて二人の間に沈黙が落ちた。
空は晴れ渡り海は青く船の上はこんなにも活気に溢れているのに、彼の周りに流れている空気は静謐と言っていいほどに音がなかった。ざわめきも波の音も彼を包み込まない。全てから隔絶されて、だが孤独ではなく……不思議と、「一人」を感じさせる姿だった。
何となく見つめていると、ふいにその青年が目を細めた。
怪訝そうに首を傾げ、海を眺め、そしてくるりと振り向いて…距離があったにも関わらず、セイリークとまともに目が合った。
左舷後方にいたセイリークは思わず目をぱちくりと瞬いてしまう。
右舷前方にいた相手も驚いたように目を瞬かせたが、すぐに小さく笑みを浮かべてふわりと会釈を寄越してきた。
とかね!とかね!(笑)
……すいません群島付近の海でのカイト(4主)と王子、ゲオルグとの邂逅に惹かれまくってます。
間が繋がってませんが細切れに放出してみます
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