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108人揃えなかったエンディングー5
だから、4は(笑)

ほんと間抜けまくり。
書きたいシーンだけ書いてます。
続けて1本にするかは未定。

108人揃えなかったエンディングでの続き話で、1,3よりさらに少し後(30分後くらい?^^;)




目の前を、ざっと黒い影が横切った。

「助太刀します」
「すまん」
「それは……居合い?」
「似たようなものだ」
「では……」

青年はちらりとゲオルグの刀を見るや否や、前方へと飛び出した。
彼めがけて無数の触手が一斉に襲いかかる。
その直前、ぐ、と床深くに沈み込んだ青年は、次の瞬間驚異的なバネを使って飛び上がった。
空中でくるりと回転して再び甲板に降り立った時には、辺りに触手の欠片がぼたぼたと落ちてきていた。
ひるむように動きを止めたのを見て、青年はゲオルグの横に戻ってくる。

「俺が周りを切り落としますから、本体をお願いします」
「分かった。…すまん、満足に動けなくて」
「それだけ動ける人は海の人間でもそうはいないと思いますけど」

絶え間なく船に体当たりをしかけてくる巨大な貝のせいで甲板はあっちが上になったと思ったらこっちが上になり、突然大地震のような震動に襲われたかと思うとぐっと船全体が上下に動くというめちゃくちゃな動きをしていた。
甲板のものは転がり落ち、あたりには悲鳴を上げてマストや扉にしがみつく人で溢れているというのに彼ら二人の周りだけは妙に静かな気配が漂っていた。

「海上での戦闘に慣れてますね」
「ずっと昔だが経験がある。お前も」
「はい。……以前に、何度か」

ふっと口の端に小さな笑みを掃いた青年は、次の瞬間きっと前方を睨みつけた。

「いきます」
「……お前、名は?」

突然の問いに青年は驚いたように動きを止めて振り向いた。

「俺はゲオルグだ。こっちはセイ」

本名ではなく愛称で紹介したのはゲオルグなりの気遣いだ。
目線で自分を示され、油断なく武器を構えながら思わずぺこりと頭を下げる。
その様子に青年はまた驚いたようにぱちくりと目を瞬かせたが。
次の瞬間、ふわりと、今までで一番柔らかく微笑んだ。
セイリークはその瞳に釘付けになる。
蒼い―――蒼い、瞳だ。海のような。碧眼の人は今までに何度も出会ったけれど、その誰とも違う、深い色。

その笑顔のまま青年は再び前を向いた。
茶色の髪が風にあおられてふわりとなびく。

「――カイト」

声は、風と共にセイリークの元へ届いた。






とりあえずここまで。
なんかもっと細切れにいろいろ書いてたんですが、収集つかなくなってきたので(苦笑)


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2006/04/25 08:02 | Comments(0) | TrackBack() | 二次創作

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