この週末、もやもやっとすることがあったので現実逃避したくてたまりません。
気晴らしに除霊しよう、除霊! と、ホラーゲームを立ち上げたんですが
戦闘中に突然コントローラーが言うことを聞かなくなり、主人公がその場でぐるぐる回りだすという珍しい状態に陥りました(笑)。
Wiiの「ぜろ/つきはみのかめん」(検索避けのためあえてひらがな表記)を知らない方にはよく分からないかと思いますが、こんな感じ(前編・後編)です(ステージのネタバレあり)。ホラーゲームもこうなるとギャグだな。
怨霊をズバッと除霊してスッキリしたかったのに、かえってもやもやが溜まったよ!
ぬあああああ、もやもやっとするう。
ちょっとこっち来て群島人! ビチビチでもいいから!
――と思っていたらこんなんが出来ました。
なんと999の続き。前回と同じく、破れかぶれな感じです。
ギャグで、パラレル(強調)。
気晴らしに除霊しよう、除霊! と、ホラーゲームを立ち上げたんですが
戦闘中に突然コントローラーが言うことを聞かなくなり、主人公がその場でぐるぐる回りだすという珍しい状態に陥りました(笑)。
Wiiの「ぜろ/つきはみのかめん」(検索避けのためあえてひらがな表記)を知らない方にはよく分からないかと思いますが、こんな感じ(前編・後編)です(ステージのネタバレあり)。ホラーゲームもこうなるとギャグだな。
怨霊をズバッと除霊してスッキリしたかったのに、かえってもやもやが溜まったよ!
ぬあああああ、もやもやっとするう。
ちょっとこっち来て群島人! ビチビチでもいいから!
――と思っていたらこんなんが出来ました。
なんと999の続き。前回と同じく、破れかぶれな感じです。
ギャグで、パラレル(強調)。
それは、のどかな昼下がり。
書類を抱えてやって来たリウからくどくどと事務的なことを聞かされていたリードァは、適当に相槌を打ちながら「くあぁ」と大きくあくびをした。
「ちょっとリードァ? 聞いてるオレの話?」
「ああ、聞いてる聞いてる。なあ、そろそろヤキイモの季節だな。ジャナムイモ仕入れようぜ」
「オマエね~……」
吊り目がタレ目になりそうな勢いで眉尻を下げたリウが、突然ハッと顔を上げてベランダを振り返った。
「リウ?」
突然の表情の変化に、リードァもさっと顔つきが変わる。
「どうした!?」
リードァの言葉に返事もせず、リウは立ち上がると急ぎ足でベランダへと向かった。
慌てて後を追おうとしたリードァの耳に、今度はバタバタと焦るように走ってくる足音が聞こえ――
「大変よ!」
バターンとドアを開けるなり、ディアドラが大声で叫んだ。
************
確かに大変だった。
湖に突然現れた巨大な船の甲板を、人の大きさほどの魚が2本足でうろうろと歩き回っている。
遠目ゆえハッキリとは分からないが、その数、優に2桁。
リードァたちの城を指さして(ヒレさして?)跳ねているのは、どうやら喜んでいるようだ。
見ているだけでビチビチという音が聞こえそうである。
船の出現はあまりにも突然で、ディアドラやリウですら止められなかったという。
そもそも≪書≫の力を感じなかったらしいが、それはこの際どうでもいい。
今大事なのはそんなことではない。甲板上にいた魚たちは、次々と湖面にダイブし始め――
「ちょ…っ! リードァっ、こっち来る! こっち!」
「おお、なかなか壮観だな!」
「なに喜んでんだよー!」
桟橋に向かって、一心不乱に泳ぎ始めたのだ。
目をキラキラさせながらその様を見守っていたリードァは、ふと何かに気づいたように眉間にしわを寄せた。
あごに手をあて、軽く首をひねる。
そのまま、隣に立っていたリウに目をやった。
「なー、リウ」
「な、なに?」
「……あいつら、なんでクロールしてんだ?」
ザバッ、ザバッ、と勢いよく水をかきわけるフォームは、魚でありながら完璧だ。
4回に1回は顔を横に向ける。そのたびに魚特有の丸い口がパカリと開き、そこから時々ぷくりと泡が立った。
「なんで息継ぎするんだ? エラ使えよ」
「……オレに言わないでくれます?」
ほとんどがクロールだが、中には平泳ぎをしているのもいる。バタフライしてるのもいる。
2匹ばかり、どういう仕組みなのか丸いかんじきのようなものを足につけ、スーイスーイと滑るように水面を渡っているものまでいるが……なんというか、水面を歩く魚というのは、絵的にやけにシュールだ。
ニムニが慌てて湖に飛び込んでいったが、先頭を泳いでいた魚にあっさり捕獲されてしまう。
脇にニムニを抱えたまま速度を落とさず片手クロールをする魚を先頭に、色とりどりの魚の群れはあっという間に岸までたどり着いた。
「なあなあ! お前ら、話できる?」
リウが止めるのも聞かずに飛び出したリードァは、先頭をきって湖に飛び込み、今またまっさきに桟橋へ上がった黒い魚に問いかけた。
彼(でいいのか)は、脇に抱えられるという屈辱を味わったニムニから繰り広げられる猛烈な槍攻撃をひょいひょいと驚くべき身軽さで避けていたが、リードァに声をかけられると無造作にニムニの槍を掴んで動きを封じ、こちらへ顔を向けた。
顔は少し出目金に似ている。ぴょこんと飛び出た目はどこに焦点を合わせているか分からないが、とりあえずイヤな感じではない。
ニムニを解放して鱗の調子を整えると(身だしなみチェックか?)黒い魚人はこくりとひとつ頷いてみせた。
「え? 話できるってことでいいのか?」
こくり。
やはり魚はうなずくのみである。
「口はきけないのか……」
「いえ、きけますけど」
いきなり普通に答えが返ってきて、リードァの目がまん丸になった。
「話せるのか!?」
「うん」
さっきからそう言ってるだろう、というようにまたこっくりとうなずく。
その拍子に、飛び出た目がゆらゆら揺れた。
「えーっと、歩いてるってことは人魚でいいのか?」
「ぎょじん。 人魚じゃなくて、魚人です」
「あ、わりぃ。魚人な」
丁寧口調ながら、きっぱりと訂正され、あわてて謝る。
その頃には他の魚人たちも次々と桟橋に上がり、黒い魚人の後ろにわらわらと集まった。
くぐもった声でなにやら喋っているが……とりあえず、ビチビチしている。
話が通じそうなことに安堵したのか、リードァの陰に隠れていたリウが顔をぴょこりと出した。
「えっと、魚人…さん? 代表者は君でいいのかな」
「いえ、ぼくはもう……」
「もう…?」
リウが首を傾げると、ゆるく首を振っていた魚人はふわりと笑った(ような気がした)。
「…いえ。代表の者は今連絡艇を下ろしてるところだと思いますので、それまでぼくが代わりに承ります」
「……しっかりしてる魚だなあ……」
リードァが感嘆すると、黒い魚人は照れたようにビチビチと尾ビレを揺らした。
「カイト」
低いがよく通る声が呼ぶと、黒い魚人がくるりと振り返った。
彼らの側までやって来たのは、すらりとした長身の赤い魚人。
レースのようなヒレを腕を組むように優雅に組んでいる。
「こっちはすっげークールそうな魚だな」
「てゆか女の人の声だったよ?」
ぼそぼそと話すリードァとリウに一瞥をくれた後、彼女はくいと、あご(とおぼしき箇所)を湖へやった。
「あいつが来た」
「早かったですね」
「さすがに慌てたのだろう。我らが飛び込むとは予想してなかったようだ」
「そりゃ飛び込みますよ。魚だもの」
「ああ、魚だからな」
2匹はうなずきを交し合うと、そろってリードァたちへ顔を向けた。
思わず後ずさったリウだが、逆にリードァはワクワクした顔で前へ出る。
「あいつって?」
「我々のリーダーのことだ」
「キリルくんって言うんです」
2匹の示した先に、一艘の小舟があった。恐ろしい勢いでオールを漕いでいるのは、黒髪の青年だ。
魚だけではなく人間もいることに、なんだかやけにホッとする。
こちらもみるみる岸に近づき、近づいたかと思うと彼はパッと立ち上がって勢いよく桟橋へ飛び移った。
周囲の魚人たちが一斉にビチビチと歓迎のヒレを鳴らし始める中、彼は足音たかくずんずん歩いてくると、赤い魚人と黒い魚人の手前で立ち止まった。
「やあ、キリルくん」
「早かったな。さすがだ、キリル」
片ヒレを上げる2匹の前で青年はぶるぶると拳を震わせていたが――
「~~っ、いい加減にしなさーーーーいっっっ!!!」
空気がビリビリ震えるような怒号が、あたりに響き渡った。
リウは思わず肩をすくめ、リードァでさえぽかんと目を丸くしたが、当の2匹は平気な顔でビチビチとヒレを鳴らしている。
「どうした、カルシウム不足か? それとも眼鏡不足か?」
「おなかすいたの? ご飯にする? それとも眼鏡?」
「なんで眼鏡なんですか! あとなんで新妻風なのカイトは! ああもう、拳固を落としたいけど魚人だから…できない…!」
くっと目を伏せるキリル。どんな時でも彼は魚人にやさしい。
「ならばこのナリは正解だったな」
「そうですね」
「…でも火の陣」
青年がボソリと呟くと、足下の地面がぼわっと一瞬赤く染まり、その上にいた2匹は慌てたようにビチビチと跳ねた。
「火の陣! 火の陣! 火の陣!」
「とうとうキリルくんがキレた」
「落ち着けキリル」
「じゃあさっさとソレ脱いでください! じゃないと烈火の陣!」
「ふっ、甘いな…」
「「旋風の陣がえし!!」」
ビチビチと飛び跳ねながら、2匹が同時に右ヒレを振る。
途端にあたりの地面が今度は一瞬緑に染まり、リードァとリウの足下からもふわりと涼しい風が舞い上がった。
完全に置いてけぼりを食らっていたが、この風を受けてリードァがハッと表情を改めた。
黒い魚人の肩を掴むと、無理やりこちらを向かせた。
「なんだ今の!?」
「あ…」
反応したのは黒い魚人ではなくキリルの方で、初めてリードァたちの存在に気づいたというように、小さく口を開ける。
それから突然、勢いよく頭を下げた。
「ほん……っっとうに、お騒がせしてすみません!!」
「え? いや、それはいいんだけどよ……あれ?」
黒い魚人の肩に手を乗せていたリードァが首を傾げる。
「……」
そのまま無言で、ぽんぽんと魚人の身体をたたき始めた。
「リードァ? なにしてんの?」
「これ……服かなんかか?」
「え!?」
リウが驚きの声を上げる。
魚人は「服じゃなくて、防水スーツです」と、またしてもきっぱり訂正すると、はにかむように付け加えた。
「ぼくが作りました」
「マジで!?」
************
背びれを下ろすと(ファスナーのようになっていたらしい)、その中から出て来たのは薄茶の髪と印象的な蒼い瞳を持つごく普通の少年だった。
赤い魚人から出て来たのは、赤みがかった茶色の髪を持つ、スレンダーな女性。腰のくびれが魅力的だ。
「なんで変装なんか……」
「ここへ来る途中に通った空間でもぼくたちの姿が変わらなくて。不安になった人が何人かいて、じゃあ先手を打ってこっちから魚人になってみようという話になったんです」
「ごめん意味わかんないデス」
彼らの後ろでは、キリルに怒られながら魚人たちが続々と衣を脱いでいた。
いつの間にか集まった大勢の野次馬たちは、ぽかんと口を開けながらその様子を見守っている。
おおおっというどよめきが聞こえたのでそちらへ目をやれば、とんでもなく露出度の高い美女が紫色の魚人から姿を現したところだった。
「ジーンさんまで何やってるんですか……」
疲れたように呟くキリルに、うふふ…と外見から期待する通りの妖艶な笑みを返している。
また別のところでおおおおおっというどよめきが聞こえて目をやれば、どうやって魚人スーツの中に収めてたんだと小一時間問い詰めたくなるほど大きな帽子をかぶったキテレツファッションの男性が、ピチピチパンツと青いシャツを着た男性と一緒に、薔薇の花びらを撒き散らして片足回転しながら現れるところだった。
サーヴィラたちとは明らかに系統が違うが、ネコの姿をした者もいる。
ただネコ耳をつけただけの少女もいる。
「なんか、すっげえなあ」
「ホント、すごすぎてどこから突っ込んでいいのかわかんないよ……」
とほほと溜め息をついたリウの肩に、ぽんと優しく手が乗せられる。
顔を上げると、目の合ったカイトがいたわるようにふわりと微笑みかけてきた。
「(え、なんでオレこの人になぐさめられる格好になってんの?)」
内心で焦っているリウに対して、わかるぞ、というようにカイトがうなずく(わかってないに違いない)。
「そう。キカさんも言っていた……」
「な、なななにを?」
「人は誰でも、しあわせを探して歩き続けるだろうと」
「ちょっと待ってマジで意味わかんないんですけど!」
「カイト、999はもう過ぎたぞ」
「あ、そうでした。じゃあぼくたちはこれで」
「帰るのーー!!???」
おまえらマジなにしに来たんだと108回くらい問い詰めたいところだが、彼らは本当にさっさと船へ戻り始め、全員が乗船したところで船ごと姿を消してしまった。
************
「……なんだったの今の……?」
「もったいねえ! もっと話したかったな!」
「……なんか、すげーことになりそうだけどね……」
あのキリルさんて人、たいへんだろうなあ…とリウの目が遠くなる。
黒い魚人が別世界の天魁星であると知ったら、また違う感想を抱いただろう。
あ、オレここで良かった……とか。
その2人の肩が、後ろからポンと叩かれた。
「お。ジェイル? どうした」
「あれなんだが……」
ジェイルが指差した先を見たリードァの顔がパッと輝き、対照的にリウがげんなりした表情を浮かべる。
そこには、魚人防水スーツが10着あまり、きちんとたたまれた状態で置かれていた。
「もしかしてお礼とかお詫びとか、そんな感じ?」
「いや。レカレカと物々交換で交易していったらしい」
「いつの間に!?」
魚人をビッチビチに乗せた船が百万世界を超えていく妄想。
彼らが魚人化しなかった理由は一応考えてますが、今回は、まあパラレルなので(それですべて許される気してますよこの人)
てゆか、キリルさまのトラウマに対して容赦なさすぎるぜ…
ヨーンさんは複雑な心境ですが「なんか違うな…」と沈黙を守ってます。
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コメント
こんばんは。
群島人に捕獲された時には常に考えなくてはならないことですw >喰われる
今回は明らかに城の住人であることがわかっていたので、手を出しませんでした。
そうか! 本当に魚人のままでしたら、ザフラー先生が大喜びでしたね。
でもネコボルトだけでも大喜びしそうです。
もし野次馬に混ざっていたら、後を追って湖に飛び込みかねません…
そしてあの着ぐるみは防水スーツなので役に立ちますよ! たぶん!
イカズラーを捕まえろイベントの前なら、ヨベルへの装備が確定ですw
ロベルトは、むしろ団長に「これ着てみろよ!」と押し付けられて
モンスターと間違えたフレデグンドに斬られそうになるとか。
……運のない子は可愛いなあw
コメントありがとうございました!
群島人に捕獲された時には常に考えなくてはならないことですw >喰われる
今回は明らかに城の住人であることがわかっていたので、手を出しませんでした。
そうか! 本当に魚人のままでしたら、ザフラー先生が大喜びでしたね。
でもネコボルトだけでも大喜びしそうです。
もし野次馬に混ざっていたら、後を追って湖に飛び込みかねません…
そしてあの着ぐるみは防水スーツなので役に立ちますよ! たぶん!
イカズラーを捕まえろイベントの前なら、ヨベルへの装備が確定ですw
ロベルトは、むしろ団長に「これ着てみろよ!」と押し付けられて
モンスターと間違えたフレデグンドに斬られそうになるとか。
……運のない子は可愛いなあw
コメントありがとうございました!
posted by ノダat 2009/09/17 00:07 [ コメントを修正する ]
もうどうしようもないですね・・・。
それにしても着ぐるみとは!完全に意表を突かれましたw
きっとザフラー先生はがっかりしたでしょうね。
あんなものを買い取って、レカレカさんはどうするつもりなのでしょう?
喜んで着るのは団長ぐらいな気がします。
そんでロベルトあたりを脅かそうとして、モンスターに間違えられて
切られそうになったりするんじゃ・・・。