魚人アンソロってなんですか。
最近魚が定着しているような気がして戦々恐々としています。
「魚のノダさん」ってなんですか、ダルクのY崎さん…!w
でもそういや私、zoomeのアカウントにも魚人アイコンで登録してたんでした……
いや、マイページに魚がいるのは良いんですが、Rufusさんのメイト欄でめっちゃ目立ってる(笑)。
てゆか本当にお疲れ様でしたRufusさん! さっき興奮に任せた長文メールを送ったばかりですが、何度だって言っちゃう! お疲れ様でした!! って私への呼びかけが「魚人さん」になってる…!(爆笑)
…ふー。落ち着こう。
閑話休題!
どこまで続くかわかりませんが星屑の裏側シリーズ第二弾いきます。
これは基本的に、本編抜粋→その裏側(背景、前後関係など)を妄想、という形になります。
裏というかサイドというか。
第4章と第9章が難産の予定です(笑)。
今回は第2章から。星屑団長とキャリオです。ほのぼのコンビw
最近魚が定着しているような気がして戦々恐々としています。
「魚のノダさん」ってなんですか、ダルクのY崎さん…!w
でもそういや私、zoomeのアカウントにも魚人アイコンで登録してたんでした……
いや、マイページに魚がいるのは良いんですが、Rufusさんのメイト欄でめっちゃ目立ってる(笑)。
てゆか本当にお疲れ様でしたRufusさん! さっき興奮に任せた長文メールを送ったばかりですが、何度だって言っちゃう! お疲れ様でした!! って私への呼びかけが「魚人さん」になってる…!(爆笑)
…ふー。落ち着こう。
閑話休題!
どこまで続くかわかりませんが星屑の裏側シリーズ第二弾いきます。
これは基本的に、本編抜粋→その裏側(背景、前後関係など)を妄想、という形になります。
裏というかサイドというか。
第4章と第9章が難産の予定です(笑)。
今回は第2章から。星屑団長とキャリオです。ほのぼのコンビw
裏側シリーズ:第2章
「……あの人は?」
「ああ、こないだの彼? 今日は別行動なんだけど」
「じゃあ、あの人に伝えてほしい。わかった、って」
「わかった?」
「オレは、町を守るために自警団に入りたかった。何か手柄を立てれば入れるかと思って、自分を鍛えてた。でも……違ったんだ」
・
・
・
「いいの? そのためにがんばって来たんだろう?」
「いいんだ。自警団に入らなきゃ町を守れないわけじゃない」
異世界の友人たちを助けようとした時、自警団だとかそんなことは一切関係なかった。ただ無心に戦い、自分の最高の技を出すことができた。きっと、あれでいい。本当に必要なのは、守りたい、助けたいという気持ちと、それを行動で示す覚悟だ。立場や肩書きではない。
「だから、オレはこのままでいいんだ」
さっきまでの消沈ぶりがウソのように、芯の通った声だった。
聞き届けた青年は、相変わらずの笑顔。ただ、いつもよりずっと嬉しそうに見えた。
「うん、わかった。必ず彼に伝えるよ」
(第2章「トビラ」その5 より)
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「ねえねえ、団長」
にこにこしながらキャリオが声をかけてきた。
キャリオが笑顔でいるのはいつものことだが、それでもいつもより嬉しそうなのは分かる。
「どうした?」
焚き火の側で剣の手入れをしていたのだが、その手を止めると、キャリオはいそいそという言葉がピッタリの様子で団長の隣に腰を下ろした。
その様子に思わず笑みをこぼすと、キャリオも口の中で含み笑う。
いい年した大人の男が顔を見合わせてうふふと笑い合っている――と書くと少々あやしい光景のようにも思えるが、幸いなことにこの場には彼ら2人しかいなかった。
たとえ誰かいたとしても、それが側近の誰かであればふっと鼻で笑われて終わりだろう。年齢で言えば団長の方がキャリオより上だが、この2人はいろんな意味で年齢を超越している。うふふと笑い合っている光景は、実のところあやしいというよりほのぼのとしたもので、しかも割と日常茶飯事だった。
やがて笑みを収めたキャリオが、あのね、と歌うような口調でやっと本題に入った。
「わかった、って伝えてくれって」
「ん?」
キャリオが言ってる内容の方がわからない。
首をかしげていると、彼はすらすらと続きを口にした。
「自警団に入りたくて、手柄を立てたくて自分を鍛えてたけど、それは違うんだって。町を守りたいなら自警団に入れなくても関係ない。このままでいいとわかったって」
「…! あの子のことか」
「なんだかすっきりした顔をしてたよ。本当に必要なのは、守りたい、助けたいという気持ちと、それを行動で示す覚悟であって、立場や肩書きではないってね。君にお礼が言いたいと言ってた」
「必要ないのに。彼自身の力だろう」
そう言いながら、団長の口元もやわらかくほころんだ。
つい先日、デンベーンの山中で会った少年のことだ。
小柄ながら、こんな所でどうしてと思うような腕を持っていた。誰かに教えを受けたわけでもない独学ながら、伸びやかな槍筋を身につけていた。ただ、何か鬱屈するものがあるのだろう、その心の陰が穂先を鈍くさせているのが惜しくて少しだけ手を貸した。
しかし、それもほんの少しだ。
正直なところ、自分の言葉をそんなに真剣に受け止めてくれるとは期待していなかったし、もし受け止めてくれても、彼の若さならまだしばらく時間がかかると思っていた。
「いい子だねえ。まっすぐな目をしてたよ。トビラの向こうで何か見たのかな」
「どうかな」
わからないが、自分を見つめなおすきっかけにとなる何かがあったのかもしれない。
たった数日で少年は成長をすることができる。
その若さが眩しく、また羨ましい。しかしそれ以上に微笑ましく愛しく思った。
どんな出会いがあり、どう変わったのだろう。
いつかその話を聞きたいものだ、とふと思う。機会があれば…の話だが。
同じことを考えたのか、キャリオがぽつりと呟いた。
「あの子、星を呼べるかな」
「それはまだわからない」
数日前と同じ会話。だが、今回はその次に続く言葉があった。
「わからないが、迷いを抜けて自分の中に強さを見出せたなら……染まらずにいられるだろう」
「そうだね」
団長の視線を追って、キャリオも遠い山の稜線を眺める。
「あの街は、東方大陸の西の玄関口だから。……これから大変になるだろうね」
「ああ……」
西方大陸をほぼ制覇した≪オルダ≫は、その矛先を東に向け始めている。
最近、海賊の取り締まりを強化する触れが西方大陸東岸一帯に向けて出された。
西方大陸をぐるっと回って西側に抜ける海賊もいるようだが、多くの海賊は東へと逃げることになるだろう。
東方大陸西岸にある港町は、急増した海賊の対応に追われるはずだ。
その海賊を、≪オルダ≫が駆逐する。
危機を救うことにより街に取り入り、気象予言によって人々の心を掴んでいく――それは、西側では既に多く見られた手法で、最後まで抵抗していた国々は≪オルダ≫の意図を見抜いて厳しく警戒していた。
だが、まだ免疫のない東方大陸では簡単に屈する国や街もあるに違いない。
まっさきに狙われるだろうと軍師が予測したのが、西レガン地方にある港町デンベーンだ。
交易の中継地にあたるこの街は各地への交通の便が良い。漁師も多く暮らしているため、海の治安を重視している。
街の性格ゆえか自警団を抱えているが、名誉職と考えられている自警団に本当の意味で腕が立つ者はごくわずかしかいない。
自警団では敵わないであろう大物の海賊をさり気なく追いやり、苦戦したところを救出する。軍師によればそういうことになりそうだった。実際、西方大陸で調査を続けている仲間によれば、ギベルフあたりの動きが危ないらしい。
もっとも、他にも候補となりそうな町はいくつかあり、団長とキャリオはそちらにも行く予定だった。
デンベーンの調査と付近のトビラの探索が終わったので、明日にはここを発たねばならない。
留守にしている間にデンベーンが≪オルダ≫の支配に下る可能性は充分にあった。
「だまされないでほしいけど……正直、ここは厳しいね」
キャリオの声が小さくなる。「ああ」と答える団長の声も自然と低くなった。
「港町だから開放的かと思ったが、意外に保守的な空気が強い。≪オルダ≫に染まりやすい気がする」
「さっと歩いたぼくたちでもそう思うんだもん、当然≪オルダ≫も承知してるだろうね」
「だろうな…」
団長の瞳が、翳りを帯びた。
同じような命運をたどった国や街を、彼らはいくつも見てきている。
疑問や警戒を抱く者はどんなところにも必ず一人や二人はいるものだが、特に率先して≪オルダ≫を受け入れるような街で生活していくのは、そんな者たちにとっては地獄にも等しい。
そして多くの人間が、意識しないまま意志や希望を奪われていくのだ。
「……子供がまっとうに、まっすぐ成長できる世界にしなければな」
「本当に、そう思うよ」
静かな声に、キャリオが真摯に頷きを返す。
「あのままのあの子に、また会いたいね」
「そうだな」
団長は静かに瞳を閉じた。
しばらくそうしていたが、やがて沈んだ空気を振り払うように頭を軽くゆすってから顔を上げた。
そのままキャリオに視線をやると、口の端を持ち上げてみせる。
「それにしても、キャリオは本当に子供が好きだな?」
「それは団長でしょう? 槍まで教えてあげちゃって」
間髪射れずに言い返してから、彼は軽く肩をすくめた。
「でもそうだね、子供は好きだよ。どんなに大切な宝物か、知らない人間が多すぎる」
「まったくだ。我らの未来そのものだというのに」
キャリオの一族には子供が生まれない。
団長は目の前で子供を失っている。
時にそれは、子供という存在を憎む要因にもなりかねないが――
視線を交わしあった2人は、同時にふわりと微笑んだ。
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