お風呂に入ったら腕のしびれが取れました。
ついでに入浴しながらネタが浮かんだので、七夕SSを投下しまーすw
とても短いです。そして今回の彦星と織姫はティアクラから。
ついでに入浴しながらネタが浮かんだので、七夕SSを投下しまーすw
とても短いです。そして今回の彦星と織姫はティアクラから。
●七夕SS ―ティアクラ編―
天の川を挟んだこちら側とあちら側に、織姫と彦星がいた。
2人ずつ。(疑問に思ったら負けだ)
*********
「雨だな」
「それも、もんのすごい豪雨だねー…」
こちら側の岸辺で、彦星2人は顔を見合わせた。
天の川は豪雨を受け、普段の穏やかな流れが嘘のようにゴウゴウと音をたてて激しく流れていく。
いくら体力に自信があっても、ここへ身を投げるのは自殺行為以外の何物でもないだろう。
諦めきれない表情で見えない対岸に目を凝らしていた彦星の一人は、手にしていた果物を一つ川へ放り投げた。
空に向かって大きく口を開けて雨を飲み込んでいたもう一人が、視線だけで問いかける。
彦星は肩をすくめた。
「実際にどれくらいの速さで流れてるのかなーって思ってさ。……ダメだな、こりゃ。川に住んでる動物を使えないかと思ったけど、それもムリ。この勢いだと橋だって流されちゃうよ」
「ふーん? けどよ、リウなら何とかできるんじゃねえ?」
「わわわっ、名前出すなって!!」
慌てたように手を振った彦星は、眉尻を下げて首を振った。
「ダメだよ。いくらオレでも、ムリ」
「そんなの、やってみなきゃわからねえだろ? よし、オレが…」
「ダメだって。……ダメだって言ってるだろ!? 軍師の言うことは聞け!」
腰にしがみついてきた彦星をぺいっと引っぺがすと、彦星は思案するように川面を見つめた。
相変わらずゴウゴウと音を立てて流れているのをじっと睨んでいたが、やがて「そうだな」と不承不承同意した。
「今日はやめとこう」
「そうするしかねーな」
頷きを返した彦星は、名残惜しそうに川面を見つめた。
「はあ、また来年か……」
「なんで?」
予想もしなかった言葉が返ってきて、彦星は真横に立っている彦星の顔を見る。
きょとんと瞬きした彦星は、同じ言葉を心底不思議そうに繰り返した。
「なんで? 明日行けばいーだろ?」
「それこそなんで!?」
「え……だって、今日はムリだろ。 だから、明日」
「お前、七夕って何か分かってる!? 1年に1回なんだってば!」
「そんなの知らねえよ。雨が上がったら行こうぜ!」
彦星は、くるりと川へ身体を向けると、両手でメガホンを作って大声で叫んだ。
「マナリルーー! レン・リインーーー!!! 雨が上がったら、行くからなーー!! 待ってろよーー!!!」
「お前、メチャクチャ……」
呆れたように呟いた彦星に、彦星はニヤリと口の端を持ち上げた。
「やってみなきゃわからねえだろ。お前は行きたくねーの?」
川と空に視線を移した彦星は、最後にもう一人の彦星へ目をやった。
困惑していた顔に、徐々に苦笑が浮かんでくる。
「………………わかった、オレも行くよ」
「そーこなくちゃな!」
両手をパシンと鳴らした彦星を見て、彦星はくすぐったそうに笑った。
さて、彦星と織姫は誰でしょう
……ってやるつもりだったんですが、空気の読めない子がバラしまくってくれましたw
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