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「星屑」の団長たち
何度もすみません(笑)。相変わらず、星屑の城。
『輝ける遺志の書』世界の団長と、「星屑…」に出てくるもう一人の団長の世界を比較。
2人について考察してみました。


この2つって、まるでifの世界です。
「マリカ」と「もう一人のマリカ」のように同じ人物が重なり合っている2つの世界は、
過去の出来事が少しずつ違っていて、それが最後の戦いでの違いになっているみたい。

というわけで、比較~。
ま、トッシュと団長くらいしか比較対象がありませんが


トッシュのデンベーン自警団への入団
【星屑の城】の世界: 名士の家の出じゃないために入団できなかった 
【もう一つ】の世界: 特に何の障害もなく13歳の誕生日で自警団へ入団

団長の子供がいない理由
【星屑の城】の世界: トビラの事故により、行方不明
【もう一つ】の世界: 事故によって死亡

≪オルダ≫への入会
【星屑の城】の世界: 団長
【もう一つ】の世界: 団長の妻

ゼノアの存在
【星屑の城】の世界: いる
【もう一つ】の世界: いない

アトリの来訪
【星屑の城】の世界: よく遊びに来ており、団長に可愛がられていた
【もう一つ】の世界: 来ていない

最終決戦直前、作戦変更の提案があったが…
【星屑の城】の世界: 「なんだと?」と驚く。シャリヤルの「……だそうだ。軍師殿」で気づいた
【もう一つ】の世界: 笑って振り返ると「おまえだな?」と軍師に声をかけた

作戦変更の提案に対する答え
【星屑の城】の世界: 一度は断ったが、軍師の提案であることが分かると皆の賛成もあって受け入れる
【もう一つ】の世界: 最善の策と分かるが断る。「それでも、俺はみんなとともに征く!」→士気上昇

決戦開始。戦いの端緒をきったのは
【星屑の城】の世界: 第一陣のメンバー。トッシュも含まれる
【もう一つ】の世界: 軍師である魔道士の雷撃

トッシュの属するパーティーメンバー
【星屑の城】の世界: トッシュ、シャリヤル、ガレガド、ブランシュ、アシェン、リーオー
【もう一つ】の世界: トッシュ、団長、軍師、女剣士、拳闘士、キャリオ、バランダン、リーオー

≪オルダ≫の秘儀は、いつ完成したか
【星屑の城】の世界: 団長が塔へ突入する前
【もう一つ】の世界: 団長らが最上階へ到着した後

最上階で待っていたもの
【星屑の城】の世界: 一なる王
【もう一つ】の世界: 団長の妻

団長の選択
【星屑の城】の世界: 最後まで戦う
【もう一つ】の世界: 星々の命を束ねる

世界の行く末
【星屑の城】の世界: フレセリアの森と本拠地を残し、消失
【もう一つ】の世界: 消失したと思われるが、不明。一なる王となった団長は『星屑』の世界へ



これらを見比べると、トッシュと団長について大きな特徴があるのです。
【星屑】の世界のトッシュと団長は、挫折を味わっている。

トッシュは入団できない悔しさと認められたいという気持ちから槍の訓練に励むものの、
通りすがり(笑)の団長によって、己の心にある闇に気づきます。それによって成長を遂げ、強くなった。

団長は、自分が≪オルダ≫に逃避したせいで妻を死なせてしまったという贖罪を負っています。
しかし、同時に子供は百万世界のどこかで生きているかもしれないという希望を持っている。
妻と共に戦ってくれた3人には、友情で仲間意識の他に、ぬぐいきれない恩義があると思う。
【もう一つ】の世界の団長が却下した軍師の提案を【星屑】の団長が受け入れたのは、この違いでは…

だから、この2人の性格は少し違うように見えます。
特に団長。【もう一つ】の団長方が、明るい……気がする。

最終的には【星屑】の団長の方が強い。
我が子と、妻と。渇望していたはずの2人の姿を見て、伸ばしかけた手に剣を取ることができた。
子供の姿を見たことによって、逆に限界を超えているはずの力を得ることができた。
妻の姿に動揺して判断を誤り、殺さなくてもよい妻を殺してしまった【もう一つ】の団長とは違います。

これはやはり、彼が挫折を味わっているから、…のような気がしてなりません。

【星屑】の団長が抱えていた後悔、反省、絶望。そうしたものを、【もう一つ】の団長は最終決戦でいきなり全部味わう羽目になった。そして【星屑】の団長のようにそれを乗り越えるだけの時間がなかった。
焦りと絶望。それが一蓮托生の方法へと彼を導いてしまったんだと思います。

そして、もう一つ。彼は【星屑】の団長のように「異世界へ想いを託す」ことを考えつかなかった。
なぜなら、彼の子供は百万世界での行方不明ではなく、この世界で死亡していたから。
そして、アトリのような何かを託したいと思うような異世界の小さな友人もいなかったから。
【もう一人】の団長にとって、我が子のように思っているのは仲間であるトッシュだけ。……とすれば、想いを引き継いでくれる相手ではない。この世界が終われば、トッシュも終わってしまうのだから。


そんなことをつらつらと考えてました。


一なる王の意識になってしまった団長は、何も考えずに【星屑】のトッシュを殺してしまうけど、
もしティアクライスにやって来た一なる王が【もう一つ】の団長で、主人公に敗れた後に自我を取り戻したのなら……

その時に、初めて分かったんだと思います。子供の姿を見せてやった【星屑】の団長が、なぜ最後に晴れ晴れとした顔になったのか。そして命を散らして向かってきたのか。
そして、確かにその想いを継いで自分を倒した子供の姿に、【星屑】の団長の敗北は決して無意味ではなかったのだと悟ったことでしょう。
もう一人の自分は、自分が選択しなかった選択によって、世界が消失した後に願いを叶えた。

彼にとって、「if」では済まされない「if」じゃないかしら。
アトリもいない、我が子生存の可能性もない、けれど我が子とも思っていたトッシュはいたのに。
彼の想いを他の世界に遺すことはできたはずなのに。


せつねえなあ……と思うのです。




なんでこんなハマってるんだ自分(笑)。


追記。
私は、考察が好きなんだな(笑)。ティアクライスに通じる情報が散らばってるから特に面白いと思うんだろうなー。

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2009/03/29 01:47 | Comments(0) | TrackBack() | 幻水雑記

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