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坊カスミ
ひどく酔っ払った頭で、坊×カスミを書いてみた。
当サイトでこれが成立するとしたら、幻水1から軽く十数年は必要です。1はおろか2軸でも、坊の想い人は○○なので……

というわけで、思いついた坊カスミ。会話部分以外はスパッと省略しました(これを書いてたら朝になりそうなので)。2から十数年後、2人とも30代半ばを想定。

会話だけですがCPものなので、苦手な方はご遠慮ください。酔いが覚めて冷静になったら消すかも……(^^;


(※8/21追記:
しばらく復活。投稿日を8/20→8/10に変えたのでトップには表示されないはずです^^;)


坊(レン)、カスミ @30代半ば、トラン辺境の某地にて


「酷なことを言うが、初恋は実らないものだぞ」
「…ふふ」
「どうした?」
「すみません。もう言われ慣れてしまいました」
「……果報者だな、僕は」
「迷惑とは、もう仰らないのですか?」
「言っても無駄だろ?それに…」
「……」
「――万が一、僕がついて来いと言ったって、お前はついて来ない」
「……はい。私は里を離れるわけにはいきません」
「それなのに好きだと言うんだ。カスミも大概わがままだよな」
「自分でもそう思います。……ですが」
「何だ」
「レン様はどうなのですか?私はどんどん年老いて醜くなっていきます。今だって…」
「カスミはいつだって綺麗だよ。年を重ねてますます魅力が増している」
「まさか」
「僕の方こそ、いつまでたっても姿が変わらない。こうして並ぶと親と子だ。それで好きだと言えるのか?」
「……確かに変わりません。でも、……年が離れているとは思えないのです。レン様の時が止まったわけではありませんから」
「変わり者だな」
「里でもそう言われております」
「……もう動じないか。年を経た、互いに」
「ええ」

「それでも、もう一度言わせてもらう」
「はい」
「忘れることが出来るなら、忘れろ。そして結婚をして、子をなせ。その子孫を僕は見守るだろう。時を経て、君の血を受け継ぐものに出会いたい」
「叶うことなら、そういたします。この想いが意地であれば、そう分かった時に結婚します」
「信じるぞ」
「信じてください」
「……仕方ないな。死に急ぐなよ」
「レン様」
「何だ?」
「人は、例外なく死ぬものです」
「……分かっている」
「不慮の死も、誰に対しても起こり得るものです。だから今の生を人は大事にする」
「ああ」
「変わりません、私だって。レン様の紋章は、ただそのことを強く示唆するだけです」
「そうかもしれないな。恐れているのは僕の方だけだ」
「私にも怖れならあります。ただ、今こうしていられることは幸せです。そちらの方が大きいだけです」
「そうか。……僕はあと、何度こういう思いをしなくちゃいけないのかな」
「多ければ多いほど……それは、不幸でしょうか。幸せでしょうか?」
「難しいところだ。昔なら迷いなく不幸だと断言できただろうが。……だが」
「はい」
「この後の悲しみが何倍になろうとも、確かにそれを上回る幸せはあるだろうな」
「…はい」

「僕のことは、里と国にはもう伝わっているのか?」
「私は単独哨戒中で、レン様の姿をお見かけしたのも偶然なので……。明日戻る予定ですので、里への連絡は明日になるかと。そうすればすぐに都へも知らせが走ります」
「そうか…。では、今ここで僕といることは誰も知らないわけだ」
「今は」
「ふうん?……」
「レン様?」
「……なんでそういう時だけ鈍いんだ。行こうか」
「え?」
「明日、僕を見つけたことにすればいい。今日は貴女のゆく所へお供いたしましょう?」
「え…ええっ!?」
「今これより明日の昼まで、僕の時間はカスミにあげよう。…さて、どうする?哨戒に行くか?」
「しっ、仕事は今日だけサボります!」
「良い判断だね。さて、じゃあ……」

「あ、あの…ッ」
「何?」
「は、初恋は実らないって…」
「…実ることもある。時にはね」
「…ッッ!あ…」
「明日の昼まで、約一日。それまでの間に、百年の孤独をも癒す幸せを、僕にくれるか?」
「私でよろしければ…。そ、その代わり…!」
「その代わり?」
「十年の孤独を越える喜びを、私にいただけるでしょうか!?」
「貴女の、お望みのままに」


「……でも約束は忘れるな」
「はい…ッ!」

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2008/08/10 01:53 | Comments(0) | TrackBack() | 二次創作

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