久しぶりによんよん祭のまとめページを更新したんですが、だいぶ残りが少なくなってきましたね。「あえて残している」キャラが何となく分かる布陣になってきました。
「なんでこの人がまだ残ってるの?」という人も混ざってますが、彼らは単に早い段階で会話が思いつかなかっただけです(笑)。
ところで、”宿星全員と会話する”というのは、キャラクター達の性格を掴むのにとても役に立ってます。会話相手によって口調が変わる4主との関係を知る上でも。
そこで、よんよんを始めた頃に、他のシリーズでも出来ないかなーと思ったことがあるんですよね。毎日更新でも3ヶ月以上かかっている今の状況では実現は不可能ですが、その時に作った会話の中で1つだけ、他のSSにも拍手にも流用できそうにないものがあるので息抜きに投下してみます。
幻水Iで、坊とキルケ。
意外に長いですが、上記コンセプトで書いたものなので会話オンリーです。
冒頭に、仲間加入時の会話もくっつけてます。
「なんでこの人がまだ残ってるの?」という人も混ざってますが、彼らは単に早い段階で会話が思いつかなかっただけです(笑)。
ところで、”宿星全員と会話する”というのは、キャラクター達の性格を掴むのにとても役に立ってます。会話相手によって口調が変わる4主との関係を知る上でも。
そこで、よんよんを始めた頃に、他のシリーズでも出来ないかなーと思ったことがあるんですよね。毎日更新でも3ヶ月以上かかっている今の状況では実現は不可能ですが、その時に作った会話の中で1つだけ、他のSSにも拍手にも流用できそうにないものがあるので息抜きに投下してみます。
幻水Iで、坊とキルケ。
意外に長いですが、上記コンセプトで書いたものなので会話オンリーです。
冒頭に、仲間加入時の会話もくっつけてます。
「よんよん」を他シリーズでもやってみた ~幻水I@トランの古城~
★地平星 キルケ
【仲間加入時】
「俺の仕事は、罪人の首を斬ることさ。しかしなぁ、最近はこの通り、商売あがったりさ」
「そうか、なら……僕らと共に戦わないか?」
「首斬り以外はなんにもできねぇぜ。それしか知らねぇからな。それでもいいかい?」
「ああ、それでもいい」
「あんた、おもしろいやつだな。いいぜ、ついてってやるよ。俺も日のあたる場所へ出てみたいしな」
「交渉成立だな。君の名は?」
「キルケ」
「了解。よろしく頼む」
【そして…】
「やあ、キルケ。今日もやっぱり隅にいるんだな」
「おぅ、リーダー殿か」
「猫は温かい場所にいるというが、キルケも似てるな。君がいるところは大抵静かで落ち着く。この砦にこんな場所があったのかと毎回驚くよ」
「毎回それを見つけてしまうあんたもすげぇよ。誰にも見つからないと思っていても、不思議とあんたはやって来る」
「どうしてだろうな」
「一人になりたいんだろ、どうせ」
「なんだ、聞いておいて答えるなよ」
「それをいつも俺が邪魔してるというわけだ」
「いや、悪くないさ。一人でいるよりはキルケと2人でいる方が良い」
「俺と?ふん、首でも斬ってもらいたいのかい?」
「斬りたいか?」
「御免だね」
「ああ、僕もだ。それに君はもう首斬りではないだろう。僕はね、キルケの目が好きなんだ」
「は?」
「綺麗な、良い目をしている」
「……ぷっ、はははは!」
「褒めたんだぞ?」
「前から思っていたが解放軍のリーダーってのは”たらし”だな。悪いが、身に染み付いた穢れはそう簡単には落ちねえよ。帝国の首斬り役人だった事実は消えないからな」
「武器もいまだに鎌だし?」
「ああ」
「で、その名前が”デス”ね。……それで僕が忌むわけないだろうが」
「どういう意味だ?」
「いや、いい。ところで、帝国も、じき終わるな」
「…そうだな」
「君は、その後も軍に残るか?恐らく新しい国づくりをすることになると思うが」
「いや…多分残らねぇ。俺の居場所は”解放軍”だ。その後は知らねぇな」
「そうか」
「怒るかい?」
「いや。僕も残らないからな」
「何だって?……リーダーだろ?」
「ああ。”解放軍”のな。帝国を解放して、そこで僕の役割は終わり。後のことはレパントにでも任せるさ」
「そんなことを俺に喋っちまっていいのかい?」
「キルケなら大丈夫だ」
「…そう言われると誰かに喋りたくなるんだが」
「ここは僕の『日のあたる場所』じゃないんだよ。だから行く。それだけだ」
「……俺がここに来た理由と同じってことか」
「そういうこと」
「俺にとっては、ここが『日のあたる場所』なんだけどな」
「ああ。それもあるからキルケといるのが好きなんだ」
「結局そこへ戻るのかよ」
「戻る。……ああ、でもそろそろ戻らないとな。マッシュを待たせるわけにはいかない」
「サボってる場合じゃなかったんじゃないか?」
「いや、ちょっと会いたかったからいいんだ。ところで僕がここにいるのは邪魔じゃなかったか?」
「遅すぎるぜ。帰る間際に聞くことかよ」
「悪いな」
「…さっさと行きな」
「ああ、またな」
「またな」
*********
首斬り役人・キルケと坊。
実は一度も使ったことがないのですが、会話を考えた時になぜか一番最初に出てきました。おそらく、その前に中世ヨーロッパにおける刑吏に関する本を読んでいたせいかと。宗教裁判の執行者として聖職者の仕事であった刑の執行者が、忌むべき穢れを行う者として差別されるようになった過程を描いていました。
そこからの妄想です。
キルケは、自分の仕事に対しては割り切っている部分がありそうですが、周りから「忌むべき仕事」として見られていることを自覚しているような気がします。たとえば冒頭の仲間加入時の会話。キルケの部分にほとんど手を加えていないのですが、彼は戦争を行っている解放軍を『日の当たる場所』と称しています。つまり、自分がいた場所を『日の当たらない場所』と考えていた。
それまでのキルケの立場は一応役人です。好き好んで首を切っていたわけではなく、仕事としてやっていたに過ぎません。本来、日陰者と考える必要はありません。
けど、キルケ自身はそう考えていない。とすれば、解放軍に加わった後も一人でいることを好んでいたのではないかな。自分の”穢れ”を嫌う人々に触れないように。
坊は、そういう人が好きなように思います。自分も深い闇を抱えているので、同類の近くにいるとホッとしそう。
しかもキルケは鎌の人。武器名は「タワー」→「デス」→「ジャッジメント」と進化しますが、そういうところも含めてどこかソウルイーターに通じるものもあるかと。
皆から隠れるように一人でぽつんと佇んでるキルケの隣りに坊がふらりとやって来て、少しだけ話して立ち去っていくような関係だったらいいと思ってます。
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