前回のキルケが意外に感想をいただけたので、調子に乗って第二弾。
昨年あたりに作ってたものを発掘しました。なので、リクいただいた方々ではありません(^^;
今度こそ、「なんでそこを選ぶ?」と言われそうな人。
会話オンリーのSSで、時間軸は幻水I。
坊とエスメラルダです。
昨年あたりに作ってたものを発掘しました。なので、リクいただいた方々ではありません(^^;
今度こそ、「なんでそこを選ぶ?」と言われそうな人。
会話オンリーのSSで、時間軸は幻水I。
坊とエスメラルダです。
「よんよん」を他シリーズでもやってみた ~幻水I@トランの古城~
★地会星 エスメラルダ
「やあ、エスメラルダ。一人か?珍しいな、ミルイヒ殿は?」
「ごきげんよう。ミルイヒ様は訓練があるそうで、お留守でしてよ」
「え?もう行ったのか。早いな……珍しい」
「ご将軍なのでしょう?今更訓練などしなくてもよろしいのではなくて?」
「いや、今回は元からミルイヒ殿の下にいた者ではなく、新しく麾下に加わった者たちの訓練なんだ。人数が多くても彼になら任せられる。さすが帝国五将軍だな」
「うまいことを仰って。その長たる貴方は何をしていらっしゃるのかしら」
「少し伝えたいことがあってね。だが、後で構わないだろう。折角だから貴女のお茶をいただいても構わないか?」
「ええ、わたくしもティータイムにしようと思っていたところでしてよ。…それにしても」
「何か?」
「埃と血の臭いがしますわ。そういう野蛮な臭いは持ち込まないで欲しいと、わたくし以前にも申し上げましたわよね」
「……ほう」
「しかも、毒が混ざってますわね」
「ああ。さっき襲ってきた奴が短刀に仕込んでいたらしい。一応抜いて洗ったんだが……」
「ひどい臭い。耐えられませんわ。ティータイムにする前に、この香水を使ってくださる?」
「…………。これはまた、ずいぶんと強い薔薇の香りだな」
「残っている毒も消しますわ。薬効があるので、薬臭さを打ち消すためにはこれくらいの香りは必要でしてよ」
「そうか、ありがたく使わせていただく」
「差し上げますから、これから私の所へいらっしゃる時にはそれをつけていらして」
「……毎回?」
「もちろんですわ。毎日つけていれば毒への耐性も高くなりますわよ」
「それはすごい。それにしても、誰にも気付かれない自信があったんだがな」
「ほほほ…。あちらに、少し変わった花が咲いているのが見えて?」
「ああ。そのお茶にも浮かんでいる花弁もあの花のものだろう?」
「ええ。……この花、猛毒を含んでおりますの」
「!」
「乾燥させて粉末にすれば無味無臭の猛毒に。けれどこうして花びらを浮かべて飲むだけなら良いスパイスになりますの。毒の効きにくい身体にもなる。貴方のためにお淹れしましたのよ?さ、お取りになって」
「ありがとう。……しかし、…」
「なんですの」
「美しい花には毒があると言うが、貴女はまさにそうだな」
「あら。今頃お分かりになったの?女は毒があるからこそ美しく、そして光り輝くものですわ」
*********
幻水Iで役立たずキャラNo.1の烙印を押されがちなナルシー要員・エスメラルダです。戦争でも戦力が低いから使わなかったし、本拠地でも不満だらけ…。なんでこの人で書いたんだろう(笑)。
坊が本当に何の意味もない人を仲間にするとは思えないので、彼女にも坊の中で何らかの役割があるはずだ……と思ったら、毒に詳しいナルシーになってました。仲間加入時と本拠地でしか会話がないので好き放題に妄想してます。
我が家の坊は表裏を使い分ける人なので、同じように裏表のある人、特に毒の強い裏を持っている人とはうまくやれます。実は結構お気に入り。ナルシー的な会話にも普通についていけると思う。
ヴァンサンも裏の顔を持ってる人だと思ってるので、Iのナルシーはミルイヒ様が良心です(笑)。
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